2018/06/18

ロコモ・サルコペニアの予防にも効果!リハビリマシンで高齢者の筋力UP!
その他

「高齢者には運動が必要」とよく言われますが、なぜでしょう?
それは、人間が20歳を過ぎると“筋力が衰える”生き物だからです。

既に掲載しているコラム『高齢者の筋トレで意識したい3つのポイント』でも書きましたが、普段活動的に過ごしている人でも20歳を過ぎると、1年で1%ずつ筋力は低下します。

普通に生活・運動をしているだけでは衰えてしまう筋力をどうやって維持するか、あるいはどう鍛えるか? 高齢者にとって“筋トレ”は本当に必要な要素といえます。

高齢者に筋トレが必要な理由

ところで皆さんは、老衰で弱り切っている魚を見たことがありますか?おそらくないと思います。また、ダイバーに人気のコブダイは、年を重ねるほど体が大きく強くなるといわれています。
そう考えると、魚は老いても筋トレの必要はなさそうですが、人間は違います。

理論上、私たちの筋力は高齢になった時点で、20歳のころと比べて約45%衰えていることになります。(あくまで計算上ですが)

人間の生理機能は、年をとるに従い着実に衰えていきます。
先ほど「20歳を過ぎると、1年で1%ずつ筋力は低下する」と言いましたが、実際には生活習慣・運動の有無によって40歳代ぐらいから筋力差が顕著に表れてくるように感じます。

高齢者の身体問題。予防は“筋力”が鍵?

昨今、ますます高齢者の身体にまつわる問題が増えていますが、中でも以下3つはその代表例です。

【ロコモティブシンドローム】
和名『運動器症候群』。2007年に日本整形外科学会により新しく提唱された概念で、「運動器の(身体を動かすためにかかわる組織・器官。骨・筋肉・関節など)障害のため、移動機能の低下をきたした状態」を指します。

【サルコペニア】
加齢に伴い全身の筋量・筋力が落ち、身体機能やQOL(生活の質)の低下が起こること。ギリシャ語のsarco(筋肉)とpenia(減少)を合わせた、比較的新しい造語です。

【骨粗しょう症】
加齢に伴い骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気です。骨がもろくなると、日常のちょっとした動作(例:床から重いものを持ち上げる、頭上のものを取る等)による衝撃で骨折してしまうこともあります。


これらの問題はいずれも、「筋肉を鍛えること」が発症の予防につながります。
どれも悪化すると日常生活に大きな支障をもたらす問題ですが、筋力アップに励むことが予防の第一歩になります。

筋肉は唯一、人間の体の中で年齢に関係なく“鍛える”ことができる器官。『高齢者に筋トレが有効」といわれるのは、このためなんですね。

運動量の目安は“個々の体力・筋力”に応じて

しかし、実際に筋肉を鍛えようとすると、日常生活の動作や散歩、ウォーキング程度の運動では難しいのが現実。本当の意味での“筋トレ(=筋肉トレーニング)”運動が必要になります。


ちなみに当社では仕事柄、リハビリマシンの納入やトレーニング指導を兼ねて介護施設・高齢者施設を訪問する機会が多いのですが、その際、よく次のような質問を受けます。

「筋トレは一度に何回やればよいか?」
「筋トレを行う時間はどのくらいがよいか?」


私の答えは、いずれも「その人それぞれに応じて異なります」です。

個人によって体力差があります。また、女性と男性の下肢の筋力を比べると、圧倒的に男性が強いです。そんな人々をひとくくりにして、「30回を3セット」などと答えることはできません。

あくまで、個人個人の体力や筋力レベルに応じたトレーニングを続けることが大事です。

個人の筋力に応じて負荷が変わるリハビリマシン

では、実際にはどうトレーニングを行えばいいのか?
答えは簡単です。

「自分の体を動かせる最大限の範囲で、全力で動かし疲れるまで運動を続けること。」

リハビリマシン『タートルジムシリーズ』の良いところは、負荷が個人の筋力に応じて変わる点。その人の全力に対しての負荷が筋肉にかかります。
また、可動域(関節が動かせる範囲)で力を発揮できる構造のため、初心者にも取り組みやすい器械といえます。

施設スタッフの方が筋トレ中の高齢者の方へ声をかける場合、「出来るだけ早く動かしてくださいね」と、最大筋力を発揮できるようにアドバイスしてあげてください。
声をかけることで自然と会話が生まれるのはもちろん、運動に夢中になり無意識に呼吸が少なくなるといった“高齢者あるある”も予防でき安心です。

また、次第に慣れてきてマシンの速度が速くなると、本人にとっては楽な運動になるため、その際は徐々に速度を遅くしていきます。こうすることで筋肉が力を発揮する時間が長くなり、より“疲れやすく”なるのです。

最後に

いかがでしたか?
筋トレは、加齢によって生理機能が低下する人間にこそ必要なこと。難しく考えず、筋肉が疲れる運動に取り組んでみましょう。

施設の利用者様の中には、「今さら筋トレなんて・・・」としり込みされる方もいらっしゃるかもしれません。でも、筋トレがもたらす効果は、筋力アップだけにとどまりません。(それだけでもすごいのですが)

定期的に身体を動かすことで、心もきっと前向きになるはず。目標に向かい努力をする過程はもちろん、成果や達成感まで感じることができれば、大きな励みとなるはずです。

「筋肉はいくつになっても鍛えることができる」
高齢者の皆さんにもぜひ、このことを十分ご理解いただき、ぜひ筋トレをすすめてみてください。






江崎健太郎の画像

記事執筆:江崎 健太郎

代替医療・予防医療機器の販売メーカー、江崎器械株式会社 代表取締役
2019年より、WCEM(WORLD CONFERENCE ON EXERCISE MEDICINE:世界運動療法学会)外部委員を務める。
EXERCISE & AGEING分野のスピーカーとして講演を行なう。

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